雑記帳
イスラム教人口がキリスト教人口を追い越す

これまで長い間、人口の約三割を占めるという「キリスト教」が、世界人口比率で最も優位であると言われてきました。
しかしこれについて、最近のユニークな研究発表を見つけたのでご紹介します。
米調査機関ピュー・リサーチ・センター [Pew Research Center]
「イスラム教徒とイスラム教:米国と世界各国における主な調査結果(Muslims and Islam: Key findings in the U.S. and around the world)」
URL: http://www.pewresearch.org/fact-tank/2017/08/09/muslims-and-islam-key-findings-in-the-u-s-and-around-the-world/
2017年10月10日のこの報告によると、世界人口をキリスト教、イスラム教、ヒンズー教、仏教、ユダヤ教、伝統宗教、その他宗教、無信仰の8つに分類。地域別などに人口動態を調査した結果、世界の宗教別人口は現在キリスト教徒が最大勢力だが、2070年にはイスラム教徒とキリスト教徒がほぼ同数になり、2100年になるとイスラム教徒が最大勢力になるとの予測しています。
これらのデータは、最初、ピュー研究所が2015年にすでに発表しているものだが、今回新たに発表した報告書では、米国や欧州の人々がイスラム教をどう見ているのか、また「イスラム国」(IS)などのイスラム過激派を、一般のイスラム教徒がどう感じているかなどについても調べているということです。
「キリスト教人口は2050年までに35%増加するが、イスラム教人口はそれを大幅に上回り、73%も増加する。2050年までの世界人口全体の増加率は37%で、イスラム教人口はそれよりも2倍近く速く増えることになる。
2010年のキリスト教人口は21億7千万人で、イスラム教人口は16億人。これが2070年までに、それぞれ29億2千万人(31%)、27億6千万人(30%)に達し、ほぼ肩を並べる。さらに2100年までには、イスラム教人口が世界人口の35%となり、キリスト教人口(34%)を1%上回ると予想されている。
米国のイスラム教人口は現在、約330万人で人口の約1%を占めているが、2050年までには2.1%にまで増えると見込まれている。さらに欧州では、2050年までにイスラム教人口が10%に達するとみられている。
一方、無神論者や信仰を持たない人の数は減少すると予想されている。北米と欧州では増加するものの、世界的には現在の16.4%から、2050年までに13.2%にまで減少するという。
ピュー研究所は報告書で、イスラム教の急速な成長の要因として2つの理由を挙げている。1つはイスラム教徒の出産率の高さで、イスラム教徒の女性は1人当たり平均で3.1人の子どもを産み、これは宗教別では最も多いという。もう1つは平均年齢の低さで、イスラム教徒は宗教別では最も若い人が多い宗教で、34%が15歳以下だという。」
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さて、ものみの塔は、すでに100年以上も前から、自分たちの宣教がマタイ24:14の「王国の良いたよりは人の住む全地で宣べ伝えられ…それから終わりが来る」という預言の成就であるとし、現代に至るまで、全世界で伝道を行っている組織という売り言葉によって、自己アピールをして来ました。
そしてまた、彼らの主張するところの自分たちこそ「忠実で思慮深い奴隷」として任命されたキリスト公認のグループであるとする教理もそれに依存しているわけですが、ほんの少し現実に目を向けるだけで、それらの主張、教義は崩れ落ちます。
「ものみの塔の世界的な業」は100年以上たった今、どれほど成功しているのでしょうか。
単なる人間の業ならいざいらず、それは言わばキリストの業、神のみ業の地上での代行者と断言しているわけですから、失敗するはずがありません。
彼らの言う自分たち以外のキリスト教は全て神の不興を買っている「大いなるバビロン」であるというそれら全てを寄せ集めたとしても、もはや、イスラムに太刀打ちできないという現状を前にして、この状況を「神の組織の地上の部分」による業の大失敗を晒していることが、神に対する、あまりにも無礼な、この上ない冒涜的なものだということをなぜ分からないのでしょうか。
100年以上経過してもこの有様です。
ものみの塔の信者は「人の住む全地」に対して今、何%なのかご存知ですか。すずめの涙の方がまだましというくらい、話になりません。何故なんでしょうか。
実際には、「終わりの日」もまだ始まってはいませんし、マタイ24:14は「大患難」の最中に行われることになっている預言です。
ものみの塔の聖書解釈のほぼ99.9%は間違いだからです。
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追記[2022/8/20]
この2018年の記事を再掲載するに当たって、改めて近年の動向を調べてみました。
以下のような記事が見つかりましたので、追加情報として載せておきます。
《東京都産業労働局のパンフレットに「ムスリム人口は2020年には19億人を占め、世界人口の4分の1に達した。」という情報が載せられています。》
《2010年時点、イスラム教徒(ムスリム)はキリスト教徒(21.7億人)に次ぐ16億人(世界総人口比23.4%)
を数え、2020年には19億人(同24.9%)、2030年には22億人(同26.4%)に達する見込みとなっており、
2070年にはキリスト教と並び世界で最も信者数の多い宗教となる見込みである。》
ー資料:三井物産戦略研究所 国際情報部 アジア・中国・大洋州室
《「もうイエス様では救われないのか」信者急減キリスト教が有史以来の危機…世界的[宗教変動]の衝撃 》
これらの実態が物語っているものは何でしょうか。
「ものみの塔」の宣教活動は完全に失敗しているということです。
それはつまり、ものみの塔が「神の地上の見える組織」というのが、単なる虚しい主張であり、事実はそれを否定しているということに他なりません